非日常のクルーズ、忘れられない夜にしていただきたい
ソムリエとして日々のディナーに合わせ、おすすめワインを選んでいます。「飛鳥Ⅱ」では、100日間の世界一周クルーズでも同じメニューを提供することはありません。料理とのペアリングで毎晩のワインを考えます。自分の勉強にもなり、やりがいを感じます。
メインバーのマリナーズクラブでカクテルを作ることもあります。あなたがいるから来たよと言っていただいたり、お手紙をいただくことも。お客様にとってはクルーズでの特別なひととき。だからこそ、忘れられない夜にしていただきたいと考えています。
洋上では常に臨機応変に! 毎日新しいことがあって刺激的
陸との最大の違いは材料が限られていること。ミントの葉やフレッシュフルーツ、飾りに使うフラワーがきれたら、さてどうするか。洋上から買いに走るわけにはいかないので、調理部門に問い合わせて借りてきたり、なければ何かで代用する。そのあたりは臨機応変に対応できるようになりました。
また、デッキディナーやルーフトップバーなどの潮風を感じる屋外イベントも客船ならではです。準備は大変ですが、チームワークも感じられて達成感もひとしおです。
どんな土地で生まれたお酒なのか、知識と体験はまったく違う
海外クルーズで楽しいのは、寄港地で出会うお酒。スペインならシェリー、ポルトガルならポートワイン、カナダならアイスワイン。バハマのナッソーではラムの蒸留所へ見学に行きました。どんな土地で生まれたお酒なのか、知識として知っているのと実際に体験するのとではやはり違います。
お客様は旅慣れた方が多いので、寄港地の素敵なバーの情報を教えていただいたりすることも。休憩時間に下船して現地のお酒やグラスを仕入れてバーでご提供すると、お客様との会話も弾みます。
学生時代
バーでアルバイト
飛鳥Ⅱで働くきっかけをくれた店長に出会う
20代
契約社員として大学の理工学部で事務職につく
2018年
飛鳥Ⅱにチーフウエイトレスとして乗船
2021年
ソムリエを取得
ヘッドウエイトレスに
起床 8:00
出勤 9:00
休憩 12:00
15:00
17:00-20:00
21:00
22:00
休暇中は地元福岡で過ごすことが多いです。9歳と2歳の甥っ子が近くに住んでいるので、特に用事がなければほぼ毎日遊んでいます。春はお花見やいちご狩り、夏は魚釣りや海水浴、秋は運動会の練習に付き添い、冬は毎年動物園に行っています。2歳の甥っ子には再会の度に忘れられていますが、それすらも可愛くて、一緒に過ごせる時間を大切にしています。
ラグジュアリーなのにフレンドリー。飛鳥Ⅱで出会えた大切な仲間たち
乗船前は、ラグジュアリー船だからバーも格式高くて、と勝手なイメージがありました。実際に乗船してみたら、陽気なフィリピン人クルーが多くてとてもフレンドリーな雰囲気。想像とは異なり、アットホームな雰囲気に安心したことを憶えています。
「飛鳥Ⅱ」のバー部門は約30人、そのうち日本人は4人だけ。フィリピン人クルーからは「考えすぎだよ、リラックス!」と、いつも言われてます。彼らの常に前向きな姿勢には励まされます。尊敬できる私の仲間です。
(2024年7月現在)
休憩時間に仲良しのウェイトレスと一緒に外出しました。アラスカに自生している松のような木の葉を潰しては「ジンの香りがする!!」と二人で笑いながら街中を観光していました。お互いにお酒を飲むことが好きだったので、スキャグウェイのオリジナルジンを発見したときは迷わず購入して、その日の夜に楽しみました。なんとなく氷山のような香りと透明感があって、やはり現地で飲む地酒ほどおいしいものはないなと改めて思いました。